

「僕ね、いい意味で大根さんの作品に欲を感じるんですよ。それが上手くディレクションに生きている。心の叫びが伝わってくるんです、言葉にできないような感情が」と大根作品を熱く絶賛する妻夫木さん。「今回の『エルピス』も、とにかく編集が抜群なんですよね」という妻夫木さんの言葉に、大根さんも「僕は編集ってシェフが料理を出す、みたいなものだと思っていて。素材の良さはもちろんだけど、編集を褒められるのはシェフとしてすごく嬉しい」と満面の笑顔に。

「変わりゆく流行の中で、何を一番大切にしていますか?」と妻夫木さん。「それぞれの時代にしかないものもあるけれど、俯瞰すると特に心が揺さぶられるベーシックな感情は人間、そんなに変わらないと思う。だから、意外と今の感覚や常識にあんまり流されないようにしようって思っているかもしれない。例えばハラスメント的なこととか、何かジェンダー差別的なこととか今の価値観とか、あんまりこう忖度しないっていうか…」と大根さんからは意外な発言も!

役者の仕事の中で最も幸せを感じる瞬間っていうのは何?と大根さんに聞かれ、「いや分かんないですけど、演じていて楽しいっていう感覚はないですよね。一番嬉しいなあと思うのは求められることじゃないですか。他人に妻夫木さんで次これやりたいんです、とか言われる時」と答えに困る妻夫木さん。「じゃあ嬉しいのはオファーの瞬間?」「そうですね、やっぱり役者は求められてなんぼなのかな。忘れられたら当然、僕たちは仕事がないわけで」。